―静岡ホビーショウ合同展示会― Vol.2 S.E.M『湘南モデルカー愛好会』
|
1993年発足の歴史あるサークルで、会長である北澤志朗氏をはじめ、ライターとして活動なさっておられるプロの方々も所属しており、その方々は勿論、会員の皆様の作品すべてがハイレベル。
特に毎年、テーマを決めメンバーがそれぞれ思い思いに製作しており、皆様の個性溢れる作品には敬服する事しきり・・・今年は『トヨタセリカ』がテーマだそうですが、今回私がセリカを持っていったのはそれを意識した訳では(もちろん)ありません。(こげなへタレなわたしなぞ大体からして太刀打ちできまへん。)
まずはテーマ作品のセリカをば。これだけ揃うと壮観です。
しかも、どの作品も力作ぞろいで、皆様の個性溢れる作品揃い。
初日、CPNのお向かいだったんで人の途切れた合間を見計らい拝見しにいったんですが、生憎ブースに居た方は談笑しており、話し掛けづらく、またあまり人様のブースにかじりつくのも失礼なんでずっと眺めたい衝動を押さえ、写真だけとってとっとと退却しました。
二日目、有楽町マリオンのからくり時計さんに付き添ってもらいご挨拶に行きましたが・・・ご迷惑おかけしたので無いか、不安だったりします。
まずは、前田亮二氏製作のセリカGT-FOUR(86年式E-ST165型)
田宮のGT-Rをベースに改造された作品で、市販バージョンながらヘッドライトがラリーカー仕様という一品。
ボディカラーが実車で設定の無いブルメタと言うのがまた私好みですねぇ。この色だったら間違いなく実車買ってたかも・・・
わたしも製作したいと思っていた一台ですのでとくと拝見させて頂きました。
次に、古の名作バンダイ1/20のセリカ(70年式TA22型)を、あえてLTで製作なさったのは多田宜雅氏。
このキット、私も持ってますけど失敗が怖くて作れないですが、製作なさっただけでも拍手ものなのに、あえてGTでなくLTで組んだ勇気に敬意を表します。
何気にST用のツインキャブを装着してるのも私的にツボです。
小田俊也氏製作のアオシマのダルマセリカGTV(74年型TA22型)は、フロントセクションがLBと共通になった直後の排ガス規制直前、2T-Gが載る最後のモデル。
ダルマのボディにLBのフロントをくっつけるのは私もやりましたが、この作品の凄い所は規制前の仕様にするべくボンネットやバンパーなど、更に手を加えてる所。こてこてのショールームコンディションでなく、内装にフルバケ入れて、4点式シートベルトを入れて、『気合を入れて乗るぜ!!』な仕様にしてるのに共感します。
いやはや、恐れ入りました・・・
会長であり、ライターとしても活躍なさっておられますプロ・モデルフィニッシャー北澤志朗氏の作品からはこちらのパンテーラを。
レースバージョンをロードバージョンに仕立てた車両だそうですが、オレンジのボディカラーの色調にセンスの素晴らしさが感じられます。
1/43スケールはどうにも敷居が高く感じるんですが、(最も私の場合はキットの単価が高いのが一番の要因という貧乏な理由)氏のサイトではその敷居を取り去ろうと判りやすく、解説しています。モデルアート誌でも氏の連載が始まるそうですし。
リヤ周り開閉とリトラライト開閉可能にしたのは多田宜雅氏。
実は私も以前この車に乗ってまして、愛車仕様に作る際、同じ事やったんですが、ここまで綺麗に行きませんでした・・・。
なんと言ってもチリとヘッドライトの精度の高さ(やってみると解りますが位置決めを慎重に行わないと必ず引っかかる)の凄さに恐れ入りました。
レーシングカーからはこちらのチャージマツダの2台をば・・・。小田俊也
氏のあのルマンウイナー787Bと前田亮二氏のRX-8ルマンエディション。
787は細部の作りこみの凄さ、RX-8はボディの大胆な加工にそれぞれ目を奪われます。しかし、それ以上にあの複雑なカラーリングをそつなくまとめる技術にはただただ恐れいるばかり・・・。
今回、一番度胆を抜かれたのは、
多田宜雅氏のパナ―ルPL17 ティグレ。
田宮のジャギュワー、もといジャガーサルーンをベースにしたとのことですが、言われなければとてもそうに思えませんです。
今回、取材中に有楽町さんが紹介してくださった方なんですが、とても気さくな好青年といった方で、正直、あそこまで凄まじい改造を施す方にはとても思えませんでした。
店主Takuの感想
前評判どうり、カーモデル界トップクラスのサークルだけあって、作品は全てハイレベルでただただ恐れ入るばかり・・・。
Web上や専門誌などで見ることはあっても今まで、実物を見る機会が全くなかっただけに、見るだけでなく、サークルの皆様方とお会いでき、ご挨拶できたのは貴重な体験でした。
特に多田氏とお話しして、感じたことは楽しみながら、そしてお互い刺激しあいながらトライアンドエラーを繰り返し、良い作品を創り上げる、その姿勢に心打たれました。また、二日目に私がお邪魔した際、ほとんどの方にご挨拶させて頂いたんですが、当人かなり多弁な方なので、(ご挨拶に留めるよう勤めたつもりですが・・・)ご迷惑をおかけしなかったかどうか、そして誤解の無い様に言いますが多田氏の作品が多いのは私とお話して下さったから、という理由では勿論無く、たまたま、氏が製作した作品が私が気になる作品ばかりであったのと、全部の作品を撮影するのが時間的、物理的に不可能だった事、(余り長居するのもご迷惑かけると思ったことと、撮影枚数に余り余裕が無かった為です)そして、戻ってきて、確認した際、まともに見れる画像がこれで全てであったが故ですので、掲載できなかった方々にこの場を借りてお詫びいたします。
(掲載日2004年6月14日、2004年6月15日修正)